Let’s note CF-SZ5のUltraBook化、ビジネスユーザー、ヘビーユーザーが離れる。
Let’s note CF-SZ5が発表され、発売まではまだ日がありますが、Let’s note CF-SZ5の高品質SSD換装が対応可能となりました。
Let’s note CF-SZ5は液晶がWUXGA(16:10)と少しだけ縦長に戻りました。CF-SXシリーズではHD+(16:9)と少し横長でした。それに合わせて、パームレストの手を乗せる部分も幅広くなりましたが、手前側の角が大きくR取りされすぎているので、手が滑り落ちる様な不安感を覚えます。購入を検討される方は、一度、現物を見られた方が良いです。
それから、次は消えるか?と危惧されていたホイールパッドもCF-SZ5では残りました。次々と新製品が出る度にホイールパッドは省かれてきただけに、Let’s noteファンの方は喜ぶかと思います。
ここまでは良かった点です。ここからが大問題です。
Let’s note CF-SZ5のメモリーは完全にオンボード実装となりました。CF-SZ5にはメモリーソケットはなく、増設、交換は不可です。メモリーが壊れたらマザーボード交換か、廃棄するしかなくなります。Let’s noteも消費モデルに切り替わったことを実感します。Let’s noteが高価な使い捨てPCとなってしまったことは否めないです。
保守性の悪いPCはビジネス用途には向きません。
Let’s note CF-SZ5のSSDはTLC型の耐久性の低い、ヘビービジネスユーザーがすぐに消耗させてしまったタイプです。最近は1TBのSSD換装の依頼が増えましたが、CF-SZ5は1TB以上のSSDには対応していません。Let’s note CF-SZ5にはハードディスクモデルがあり、高品質なSSDに換装する選択肢もあります。しかし問題は搭載されているメモリーが4GBと、64bit OSには足りないことです。しかも32bit OSは導入できません。Windows 7のダウングレードもありません。
重要なデータを保存するディスクの耐久性が低いPCは、ビジネス用途には向きません。
この手のSSDが一番問題となるのはPC故障時です。データが急いで必要だが、データが取り出せずに困っている。。。という方が大勢出ます。当然ながら、Panasonicはデータについては一切、対応しません。
データ回収が困難なPCはビジネス用途には向きません。
それから、CF-SZ5は安定性、セキュリティー上の問題が多いWindows 10です。金融機関が企業に対し、まだネットバンキングに使わないでくれと話し回っています。Windows 7へのダウングレードもありません。
出たばかりのWindows 10はまだビシネス用途で使える品質に達していない。
前モデル、CF-SXシリーズではCF-RZ4同様、天板、液晶パネルのフレームなど液晶側の割れが多かったです。硬質化しているので、瞬間的にある一定以上の強い力がかかると、凹むことなく一気に割れてしまいます。満員電車でも軽く瞬間的に100kg以上の荷重がかかるので、十分壊れます。CF-SXシリーズ以前のLet’s noteの場合、厚みと柔らさで衝撃を吸収し、凹む程度すんでいました。CF-SZ5では故障のほとんどないパームレスト側の厚みが増しましたが、肝心の液晶側は相変わらず、薄くて弱そうです。CF-SXシリーズ同様の割れの多発が予想されます。ソフトケースは必須です。
耐久性を上げるには、液晶側の厚み、柔軟性が必要です。
壊れるPCはサポート業務においては商売になりますが、コンサルタント業務において提案を求められるのは、重要な場面で壊れないPCです。最近のLet’s noteは顧客に提案しにくくなってしまいました。
Let’s noteユーザーの大きな特徴は、高価なPCであっても良い製品であるならば、複数台購入し、複数の機種を購入していることです。そういったユーザーを満足させるPCを作っていた頃は、ビジネスは成り立っていました。それがLet’s noteでした。今、Let’s noteが売れない一番の理由は、そういうユーザーが離れて行ったことにあります。Let’s noteを購入するユーザーが一番に求めているのは耐久性であり、耐久性を犠牲にした軽さなど不要です。軽さを重視するユーザーは他メーカーPCを購入しています。今のPanasonicはターゲットがブレています。
Panasonicは、原価を下げ、品質を下げ、高い価格設定で、看板で商売しようとしています。